留守番中の愛犬を地震から守る7つの方法|訓練の方法についても

大切な家族の一員である愛犬。しかし仕事や買い物などで外出する際には、どうしてもお留守番をお願いすることになりますよね。そんなとき、突然の地震が発生したらどうなるのでしょうか?

近年、日本各地で地震が頻発しています。飼い主さんがいない時に地震が起きれば、愛犬は大きな不安を感じるだけでなく、家具の転倒や窓ガラスの破損などによって身の危険にさらされることも。犬は自分で避難することができないため、飼い主である私たちが事前に対策をしておく必要があります。

この記事では、留守番中の愛犬を地震から守るための方法や、日頃からできる備えについてご紹介します。愛犬とずっと安心して暮らすために、ぜひ参考にしてみてください。

\ 「ウチの子」の写真がプリントできる! /

もしもの時、愛するペットと一緒に避難できますか?

  • ペット用防災グッズが何も準備できていない
  • いざという時に何を持ち出せばいいか分からない
  • 防災バッグを買っても使わないまま押し入れに…

災害はいつ起きるか分かりません。大切な家族のために、今日から始める防災対策。愛犬・愛猫の写真入り防災バッグなら、普段使いもできて、いざという時にもすぐ持ち出せます!

目次

留守番中に地震が起きたらどうなる?犬の行動と心理

まず、留守番中の愛犬が地震に遭遇した場合、どのような行動をとるのか、どんな心理状態になるのかを理解しておきましょう。

愛犬の本能的な反応

犬は私たち人間よりも鋭い感覚を持っています。特に聴覚や嗅覚が優れており、人間には感知できないような微細な変化にも敏感に反応します。

地震の際には、P波(初期微動)を人間より早く感知できることが知られています。そのため、本震が来る数秒〜数十秒前に、すでに不安な様子を見せたり、安全な場所に避難したりする行動が見られることがあります。

実際に、2024年に神奈川県西部で発生した震度5弱の地震の際、留守番中のポメラニアンが揺れ始める前にこたつの下に避難した様子がペットカメラで撮影され、SNSで大きな話題になりました。このように、犬は本能的に身を守る行動をとることもあります。

恐怖とパニック状態

一方で、突然の揺れや異音によって強い恐怖を感じ、パニック状態になる犬も少なくありません。特に飼い主がそばにいない状況では、不安感が増幅されます。

パニックになった犬は、以下のような行動をとることがあります:

  • 無駄吠えを続ける
  • 部屋の中を走り回る
  • ドアや窓を引っ掻く
  • 隅っこに隠れる
  • トイレの失敗をする

東日本大震災を経験したある飼い主さんは、「帰宅したときには愛犬がケージの中で怯えていて、何時間も震えが止まらなかった」と証言しています。このような強いストレスを長時間感じ続けることは、愛犬の心身に大きな負担となります。

物理的な危険

地震の揺れによって、家具が転倒したり、物が落下したりする危険があります。留守番中の犬はこれらから自分で身を守ることが難しい場合があります。

特に小型犬は家具の下敷きになるリスクが高く、命の危険に直結する可能性があります。また、窓ガラスの破片や落下物によるケガのリスクも考えられます。

さらに、大きな地震の場合は断水や停電が発生し、長時間の留守番になった場合は水や食べ物が不足するという二次的な問題も生じます。

留守番中の愛犬を地震から守る7つの方法

愛犬を地震の危険から守るために、飼い主ができる対策を7つご紹介します。日頃からこれらの準備をしておくことで、万が一の際も愛犬の安全を守ることができます。

1. ペットの周りから危険を無くす

愛犬が普段過ごす場所の周辺を安全にすることは、地震対策の基本です。

  1. 家具の固定:本棚や食器棚、テレビなどの大型家具は壁に固定し、転倒を防止しましょう。特に愛犬のケージやベッドの近くにある家具は要注意です。
  2. 落下物対策:棚の上に重いものや硬いものを置かないようにしましょう。地震の際に落下して愛犬にケガをさせる可能性があります。
  3. ガラス飛散防止:窓やガラス扉には飛散防止フィルムを貼っておくと安心です。特に犬のサークルや定位置の近くにあるガラス面は優先的に対策しましょう。

「うちの子はサークルに入れていないから大丈夫」と思うかもしれませんが、室内フリーの場合は家全体の安全対策が必要になります。どの部屋にも愛犬が安全に過ごせるスペースを確保しておきましょう。

2. 安全な避難場所を確保する

留守番中の愛犬が身を隠せる安全な場所を用意しておくことが重要です。

  • クレート(ケージ)の活用:普段からクレートトレーニングをしておくと、地震の際に愛犬が自ら安全な場所に避難できます。クレートは壁際に設置し、上に物が落ちてこない場所を選びましょう。
  • テーブルの下のスペース:丈夫なテーブルの下は、落下物から身を守るのに適しています。愛犬がリラックスできるようにベッドやブランケットを敷いておくと良いでしょう。
  • 壁際のスペース:部屋の中央よりも壁際の方が安全な場合が多いです。特に窓がなく、家具が少ない壁際にクッションやベッドを置いておくと良いでしょう。

愛犬には普段から「安全な場所」に慣れさせておくことが大切です。日頃からそこでリラックスしたり、おやつをもらったりする経験があれば、緊急時にも自然とその場所に避難できます。

3. 水や食料の確保

地震の後は断水になる可能性があります。愛犬のための水と食料を確保しておきましょう。

最低でも3日分、できれば1週間分の水と食料をストックしておくことをおすすめします。ドライフードは密閉容器に入れて保存期間を延ばすことができます。また、非常時用の缶詰やレトルトフードも用意しておくと安心です。

留守番中に地震が起きた場合に備えて、自動給水器を複数箇所に設置しておくのも有効です。電気が止まっても使える重力式の給水器を選ぶと良いでしょう。

4. 迷子対策を講じる

大きな地震の場合、家の損壊などによって愛犬が脱走してしまうリスクがあります。万が一のときに備えて、以下の対策をしておきましょう。

  • マイクロチップの装着:永久的な身元証明になるマイクロチップの装着をおすすめします。
  • 迷子札やIDタグの装着:首輪に連絡先が記載された迷子札をつけておきましょう。
  • 最新の写真を保存:愛犬の特徴がわかる写真をスマホやクラウド上に保存しておくと、迷子になった際の捜索に役立ちます。
  • ペットレスキューステッカー:家の玄関やドアに「ペットがいます」というステッカーを貼っておくと、救助隊に愛犬の存在を知らせることができます。

「うちの子はおとなしいから大丈夫」と思っていても、非常時には思わぬ行動をとることがあります。普段は玄関を開けても出て行かない子でも、パニック状態では脱走してしまうことも。念のための対策をしておくことが大切です。

5. ご近所さんとの繋がりを持つ

日頃から近所の方々と良好な関係を築いておくことは、非常時に大きな助けになります。特に、あなたが不在の時に地震が起きた場合、近所の方が愛犬の状況を確認してくれる可能性があります。

信頼できる近所の方には、事前に家の鍵を預けておくことも検討してみましょう。また、互いに不在時のペットの様子を見る約束をしておくと、より安心です。

近所付き合いが難しい地域に住んでいる場合は、ペットシッターやドッグトレーナーなど、プロのサポートを受けられる体制を整えておくことも一案です。

6. 飼い主以外の人に慣れさせておく

愛犬が飼い主以外の人に慣れていないと、緊急時に救助や保護が難しくなることがあります。

普段から家族以外の人と触れ合う機会を作り、様々な人に対して警戒心を持たずに接することができるよう社会化を進めておきましょう。特に、近所の人やペットシッターなど、非常時に助けてくれる可能性のある人々には事前に慣れさせておくことが重要です。

また、動物病院やトリミングサロンなど、ケージに入って過ごす経験を積んでおくと、避難所での生活にもスムーズに適応できる可能性が高まります。

7. ペット用防災グッズを準備する

愛犬のための防災グッズをまとめて保管しておくことで、緊急時にスムーズに対応できます。

ペット用防災バッグは玄関など、すぐに持ち出せる場所に保管しましょう。特に留守番中に地震が起きた場合、帰宅後すぐにペットと避難できる準備が必要です。

基本的な防災グッズについては、後ほど詳しくご紹介します。

犬と一緒に防災訓練を行う方法

日頃から愛犬と一緒に防災訓練を行うことで、実際の災害時にも冷静に行動できるようになります。ここでは、家庭でできる防災訓練の方法をご紹介します。

クレートトレーニング

クレート(ケージ)は、地震の際に愛犬の安全な避難場所となります。普段からクレートを「安心できる場所」として認識させるトレーニングが重要です。

トレーニング方法:

  1. クレートの中におやつやお気に入りのおもちゃを置き、犬が自発的に入るのを待ちます。
  2. クレートに入ったら褒めて、おやつを与えましょう。
  3. 徐々にクレートの中で過ごす時間を延ばしていきます。
  4. クレートの扉を閉めても落ち着いていられるよう練習します。
  5. 最終的には「クレート」や「ハウス」などの合図で自発的に入れるようにトレーニングしましょう。

強制的にクレートに入れるのではなく、愛犬が自分から喜んで入るようにすることがポイントです。クレートの中が快適で安心できる場所だと認識させれば、緊急時にも自ら避難できるようになります。

地震の音や揺れへの慣らし方

地震の際の揺れや緊急地震速報の音に過剰に反応すると、パニックになる恐れがあります。事前に少しずつ慣らしておくことが効果的です。

トレーニング方法:

  • 緊急地震速報の音:小さな音量から始めて、徐々に音量を上げていきます。音が鳴っている間、おやつを与えたり遊んだりして、ポジティブな経験と結びつけましょう。
  • 揺れへの対応:小さな揺れ(例えば、床を少し揺らす程度)から始めて、犬が落ち着いていられるようトレーニングします。常に犬の様子を観察し、不安な様子が見られたら一度中断しましょう。

このようなトレーニングは少しずつ、犬のペースに合わせて行うことが大切です。決して無理をせず、常に犬がリラックスした状態で行いましょう。

避難経路の確認

実際に避難する際のルートを、愛犬と一緒に歩いておくことも重要です。

トレーニング方法:

  • 自宅から最寄りの避難所までのルートを、愛犬と一緒に歩いてみましょう。
  • リードや首輪、ハーネスの装着に慣れさせておきます。
  • キャリーバッグやクレートに入って移動する練習も有効です。
  • 様々な環境や状況に慣れさせるため、天候や時間帯を変えて練習すると良いでしょう。

このような訓練を通じて、愛犬は「避難」という概念に慣れていきます。また、飼い主自身も実際の避難経路の確認や問題点の把握ができるため、万が一の際に役立ちます。

留守番中に地震が起きた!実際の犬の行動事例

留守番中に地震が発生した際、実際に犬たちがどのような行動をとったのか、いくつかの事例をご紹介します。

事例1:本能的に安全な場所に避難したポメラニアン

2024年に神奈川県西部を震源とする震度5弱の地震が発生した際、お留守番中のポメラニアンのレオくんは、揺れ始める前にこたつの下に避難する様子がペットカメラに捉えられました。

レオくんは奥の部屋で寝ていましたが、突然何かに気づいたようにハッとした表情を見せ、すぐさま隣の部屋にあるこたつテーブルの下に飛び込みました。その直後に地震の揺れが始まったのです。

飼い主さんによると、こたつの中はレオくんにとって普段から安心できる場所だったそうです。「雷が鳴った時もすぐにこたつに避難します。おいでと手を広げても、こたつの中に一直線です」と話しています。

この動画はSNSで大きな話題となり、「すごい!動物の本能だ」「賢いワンちゃんだ。人間より早く何かを感じ取れるんだな」などのコメントが寄せられました。

事例2:東日本大震災を経験した柴犬

2011年の東日本大震災の際、仙台市内のマンションで留守番していた柴犬は、地震後にトイレの片隅に身を寄せるようになったといいます。飼い主さんによれば、「地震前はベッドの上で寝ていることが多かったのですが、震災後はトイレの便器と壁の狭いところに体を押し付けるようになりました」とのこと。

これは、地震の経験によってトラウマが生じた例と考えられます。柴犬は狭い場所が安心できると感じ、本能的に身を守る行動をとっていたのでしょう。

飼い主さんは「10年前の震災と先月の福島県沖地震、両方を経験してから、愛犬が緊急地震速報の音を非常に怖がるようになりました」と話しています。このように、過去の地震体験がペットの心理に長期的な影響を与えることもあります。

事例3:留守番中に家具が倒れた事例

ある飼い主さんは、中規模の地震の際に留守番していた愛犬が家具の下敷きになりそうになった経験を語っています。「本棚が倒れかけて、愛犬のケージに接触していました。もう少し揺れが強かったら、ケージごと下敷きになっていたかもしれません」

この経験から、その飼い主さんは家具の固定や配置を見直し、愛犬のケージを壁に固定したという話です。物理的な安全対策の重要性を再認識させる事例といえるでしょう。

動物の地震予知能力について

犬をはじめとする動物が地震を予知する能力を持っているという話は、古くから世界各地に存在します。科学的に完全に証明されているわけではありませんが、多くの事例が報告されています。

考えられるメカニズムとしては以下のようなものがあります:

  • 超低周波音の感知:犬は人間の聴覚範囲外の音を聞くことができ、地震の前に発生する超低周波音を感知できる可能性があります。
  • 地磁気の変化を感じる:一部の動物は地球の磁場の微細な変化を感じ取る能力があると言われており、地震前の地磁気変化を感知できるかもしれません。
  • 大気中のイオン変化の感知:地震前に大気中のイオンバランスが変化することがあり、これを感知している可能性もあります。
  • P波(初期微動)の感知:犬は人間より敏感にP波を感知し、本震(S波)が来る前に反応することができます。

これらの能力が、先ほどのレオくんのように、地震の前に安全な場所に避難するという行動につながっていると考えられます。ただし、すべての犬がこのような行動をとるわけではないことに注意が必要です。

地震に備えて準備すべきペット用防災グッズリスト

最後に、愛犬のために準備しておきたい防災グッズのリストをご紹介します。これらのアイテムを事前に用意しておくことで、緊急時にも慌てずに対応できます。

必須アイテム

必ず準備しておきたいアイテム
  • 食料(最低5日分):普段食べているドッグフードやレトルトフード
  • 飲料水(1日500mlを目安に5日分):可能であればペットボトルなど密閉容器に保存
  • 常備薬:持病がある場合は、処方薬を余分に確保しておく
  • 食器:折りたたみ式のボウルが便利
  • リード・首輪:予備を用意しておくことが重要
  • トイレ用品:ペットシーツやトイレトレー、消臭袋など
  • ペット用救急セット:傷薬、包帯、消毒液、ピンセットなど
  • 犬の写真:迷子になった場合に備えて、特徴がわかる最新の写真
  • 飼育手帳・健康記録:ワクチン接種状況やアレルギー情報など

あると便利なアイテム

上記の必須アイテムに加えて、以下のものがあると、より安心です。

  • ペットキャリー:避難時に愛犬を安全に運ぶために
  • ブランケットやタオル:保温や拭き取りに使用
  • おもちゃ:愛犬のストレス軽減に
  • ウェットティッシュ:体を拭いたりする際に便利
  • マズル:避難所などでパニックになった場合に備えて
  • 使い捨てカイロ:寒さ対策として
  • ペット用防災カード:愛犬の情報や持病、かかりつけ医などの情報を記載

これらのアイテムは、取り出しやすい場所に専用のバッグなどにまとめて保管しておくことが大切です。定期的に中身を確認し、消費期限や愛犬の成長に合わせてアップデートしましょう。

愛犬と安心して暮らすために〜Paws&Prepの防災バッグのご紹介

ここまで、留守番中の愛犬を地震から守るための方法や必要な防災グッズについてご紹介してきました。必要なものをすべて揃えるのは大変ですが、実は愛犬のための防災バッグをワンセットで用意できる商品があります。

Paws&Prep(ポーズアンドプレップ)の「ペット用防災バッグ10点セット」は、防災士監修のもと、ペットと飼い主が災害時に必要なアイテムが厳選された防災バッグです。

このバッグの最大の特徴は、愛犬・愛猫の写真をバッグ表面に印刷できる点です。これにより、バッグ自体が愛犬の身元証明にもなり、万が一はぐれてしまった場合でも発見・保護に役立ちます。

セット内容は、トートバッグの他に以下のアイテムが含まれています:

  1. 長期保存水(2Lボトル):災害時の飲料水確保に
  2. 折りたたみ式ペット用トイレ:特に猫や小型犬の避難時に重宝します
  3. ペットシーツ:災害時のトイレ対策に
  4. 消臭処理袋:排泄物の処理に
  5. 水・エサ皿:折りたたみ式で省スペース
  6. ウェットティッシュ:体を拭いたり、手を清潔に保つために
  7. 犬猫用ドライタオル:濡れた体を素早く乾かせます
  8. ジッパー袋×5:小物の収納や防水に
  9. ホイッスル&ライト:緊急時の合図や暗所での行動に
  10. 防災アドバイスシートと持ち物チェックリスト:災害時の行動指針に

バッグ本体は普段使いもできるシンプルなおしゃれトートで、日常から防災意識を持って持ち歩けるデザインになっています。「これさえあればその瞬間に迷わずペットと避難できる」という安心感を提供してくれます。

食料品は含まれていませんが、これは「ペットごとに好みや必要量が異なるため、日頃与えているフードを各自で備える」という方針によるものです。必要に応じて、ご自宅で普段使用しているフードを追加しておくと良いでしょう。

愛犬との「今」がずっと続くように。大切な時間を災害に奪われないように。Paws&Prepの防災バッグが、あなたと愛犬の安心な毎日をサポートします。

\ 「ウチの子」の写真がプリントできる! /

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

こんにちは!ぽーマガ編集部です。
私たちは、愛するペットとの毎日をもっと幸せに、もっと安心にするためのヒントをお届けしている仲間たちです♪

編集部メンバーは全員が犬や猫との暮らしを楽しむ"親バカ"飼い主。毎日の食事や遊び、時には病気の心配まで、皆さんと同じ喜びや悩みを抱えています。
記事を作るときは、獣医さんや防災のプロにもお話を聞いて、しっかり裏付けのある情報をお届けするよう心がけていますよ。健康ケアのコツから、もしもの時の備えまで、「あ、これ知りたかった!」と思える情報を、読みやすくご紹介します。

大切な家族であるペットと、安心して笑顔で過ごせる毎日のお手伝いができたら、これ以上の幸せはありません。みなさんの声もぜひ聞かせてくださいね!

目次